• クリプトン・フューチャー・メディアの田名部と申します。よろしくお願いします。音が大きいかもしれないですね。少し下げたほうが...すいません。クリプトン・フューチャー・メディアは初音ミクで有名な会社でもあるんですけど、もともと弊社、サウンド素材の販売ですとか、音楽制作用のソフトウエアの輸入の代理店です。そういうところをやっておりまして、

  • 私はそちらのほうのチームの人間でして、今回は昨年からサービスをスタートしました。APSというオーディオを編集するようなサービスなんですけれどもこちらの可能性について、お話をさせていただきたいと思います。ちょっと座らせていただきます。

  • 音声ファイルから特定の音声を分離するAPSの可能性というふうな題で進めさせていただきます。まず、APSっていうのはなんだということなんですが、APSとは、オーディオ・プロセッシング・サービスの略で、頭文字をとってAPSとさせていただいたんですが、クリプトン・フューチャー・メディア、弊社が提供する音声ファイルを編集したり、

  • 特定の音声を一つのファイルから抜き出す音声の分離のサービスのことになります。こちらのAPSのサービスなんですが、ハリウッドとパリに拠点を置くAudionamix社という会社がございまして、こちらの会社と提携して、このサービスを展開しています。音声分離、APSの可能性なんですけども、音声分離をして可能になることは何かと言いますと、存在しなかった利益を創出します。もちろん、ビジネスなので、利益を生み出さなければいけないんですけれども、

  • 音声分離によって、どういった利益が生み出されるのかということをご説明させていただきます。まずですね、実例をこれからいくつかご紹介させていただこうかなと思うんですけども、せりふと背景音分離の例ということになっておりまして、こちら、

  • 映画ですとか、映像作品、ドラマであったりとか、テレビの番組ですとか、そういったもののせりふと背景音を分離する例をお見せしようかと思います。1つ目は「ブルース・ブラザース」の映画の英語以外のバージョンは音声が一つになったファイルしか存在しませんでした。ゆえに、5.1サラウンドのリマスタリング版をリリースしようということで計画したんですが、フランス語、

  • スペイン語、ドイツ語、イタリア語の音声がすべて一つになってしまっていたんですね。そちらのバージョンからせりふを抜き出すことによって、リマスタリング版のリリースが可能になりました。そちらのビデオをお見せしようかと思います。

  • ♪〜(映像)

  • こちらはせりふがフランス語になっているので、フランス語で流します。今、フランス語の映画の音がそのままです。こういったBGMが入ったりとかもします。せりふだけ、今、抜き出して。一つのファイルから音楽とサウンドエフェクトを全部のぞいている状態です。本当は、後ろでかかっている音楽が鳴っているもの、これが一つのファイルだったんですけれども、こちらからせりふだけを抜き出しているものが、このときの仕事でやったと。

  • マスタリングをやり直して5.1chにして出したというようになっております。あとですね、もう一つ、アニメの新しいコンテンツにするために、せりふのみを抜き出したというものがあるんですが、ここはオフレコでお願いしたいところなんですけれども。

  • (オフレコです)

  • 音声分離、せりふが結構、多いには多いんですけども、映画とかテレビとかの仕事が多いので、そこが多いんですが、BGMの削除というのも可能です。

  • 一番ありがちなパターンで、こちらも仕事が多く発生してるんですけども。今回、紹介させていただくのは「ビバリーヒルズ高校白書」のDVD化をしようとしたときに、一部のBGMのライセンス料が非常に高額だということが判明しまして、

  • ただ、各国語のバージョンができて存在はしていたんですが、ドイツ語バージョンだけ、全部音声が一つになっているものしか存在しなかったということが発生しまして、その一つのオーディオファイルからBGMを抜き出して、高額なライセンス料がかかるBGMを抜き出し、新しいBGMに差し替えたというような仕事になっております。

  • もともとの状態です。(映像を見ています)今、BGMがなくなった状態です。(映像を見ています)

  • 新しいBGMを足したと。これで、ライセンス料が重なったので、ドイツ語バージョンもDVD化ができてリリースが可能になったということになります。

  • このような形になっておりまして...。BGMの削除はですね、本当に起こりがちというか、放送してるときには版権がオーケーだったんですけども、DVD化するときに版権が取れないというか、

  • 許諾がおりないという場合に、BGMを削除して、新しいBGMに差し替えるというようなことが可能になっております。あともう1個ですね。アメリカの会社なのでミュージカルとかの仕事も多いんですけども、ミュージカル映像で音声分離をした例をご紹介させていただきます。「ウエスト・サイド物語」の映画の歌とかせりふ、効果音なども抽出して、

  • 生のオーケストラと共演させるというようなコンサートが行われたんですが、それを実施するために歌とか、せりふとかを抜き出して、オーケストラを消した状態で映像を流して生のオーケストラと共演するということがありました。そちらもご紹介させていただきます。

  • ちょっと、ビデオが長いので途中、飛ばし飛ばしさせていただきますが。(映像をみています)

  • これ、実際のコンサートの映像ですけれども、オーケストラと後ろのバックの映像を合わせるというようなコンサートが行われたんですが、これを可能にしたのが音声分離の技術でして、もともとの、こちらオリジナルのもので、ここから歌だけにします。(映像を見ています)

  • このように、後ろの、バックのオーケストラの音を消すというようなことが行われてまして、これも、もう一つお見せいたしますが。(映像を見ています)

  • だんだん抜いていって、このようにハンドクラップも抽出してこの場合はやったということになります。もうちょっと大人数の場合の所なんですけど...。(映像を見ています)今、抜きました。そして、あとこちらは足音とかそういった効果音も一緒に抽出してオーケストラの音だけを削除したというか、分離したというような形になります。

  • (映像を見ています)もともとはこういう状態なんですけれども、それを、すべて抜き出したということになっております。実際にコンサートが行われて、アメリカなので非常に「ウエスト・サイド物語」、人気があるので、非常に高評価を得たと。

  • こちら、結構、Audionamix社がやった仕事の中では古いほうでして、これをきっかけに結構、音声分離というのがアメリカで広がりまして、いろんな仕事が舞い込んできたというようなことになっております。もう1個ちょっと、時間があれなので、いけるかな。もう一つ、アニメというか、アメリカのアニメ、

  • 結構、ミュージカル仕立てなものが古いものは多いので、そちらの「Sly And Tweety」というアニメがあるんですけれども、それの新しいバージョンを作った例もご紹介します。(映像を見ています)もともとのオリジナルのものですね。(映像を見ています)

  • 今、BGMを取ったものです。(映像を見ています)せりふだけ取り出したので、新しい映像とバック、これをつけて

  • 新しい形にして2011年に世に出したというものになります。こういった古いコンテンツの中から音声を取り出すのは結構、何度もやってますので、クオリティーも非常に高く、抜き出すことができます。こういった新しいコンテンツを古いものを利用して作る場合などに

  • こちら、非常に活用されているものになっております。次に紹介するのは、音楽のほうですね。もともと、音楽の中からボーカルだけを抜き出すとか、そういったこともやっておりまして、声というものに対して、フォーカスをして抜き出すということが多いんですけれども、

  • あと和音はちょっと抜き出しにくいんですが、モノフォニックといいますが、単音の楽器ですね、サックスであるとか、トランペットであるとか、あとはギターソロとかもそうなんですけど、こちらのほうは抜き出すことが可能になっております。

  • エルビス・プレスリーの「Love Me Tender」からエルビスのボーカルだけを抜き出して、バーバラ・ストライサンドとデュエットの作品をリリースしているんですけれど、こちらもご紹介させていただきます。これは、もともとの「Love Me Tender」です。(映像を見ています)

  • ボーカルだけにしました。ギターの伴奏が取れている状態ですね。

  • そして、その抽出したボーカルを元に新しくデュエットをさせて2014年にリリースをしたものになっています。(映像を見ています)このようなことが可能になっております。あと、ボーカルは、一応ソフトウエアのほうもAudionamix社が出していまして弊社でも販売をしているんですが、TRAX PROというソフトがあるんですけども、ボーカルだとか音楽作品の場合はソフトウエアのほうでも可能ではあります。

  • ただ、基本的に本当にハイクオリティーで抜きたい、これぐらいのエルビス・プレスリーの今ぐらいのクオリティーで抜きたい場合は、B to Bのサービスを展開しておりまして、そちらで請け負って、実際に分離するということをやっております。せりふは販売しているソフトでは現在は抜けませんので、すべてB to Bのサービスになるということになります。

  • 今、お聞きいただいた分離なんですけど、かつてない分離のクオリティーと書かせていただきましたが、私も最初に聞いたときはかなりびっくりしました。こんなにきれいに取れるものなのかと思いまして、今までこういった分離の技術、ある程度いろんなものがあったんですけど、その中でもかなりクオリティーが高いなというふうに感じております。

  • ADXテクノロジーと呼ばれるものがAudionamix社の音声分離技術なんですけど、かつてないクオリティーで分離をし、一度、他社とかで試したんだけれども、ほかのソフトウエアで試したりとか、そういうこともあったかと思いますが、それでうまくいかなかったという場合も一度ご相談いただいて、できるかできないか、こちらのほうでお見積もりをすることも可能です。

  • ただし、すべてが可能なわけではありません。できないこともあるかもしれませんが、今うちで請け負ってるものでできなかったものは今のところはありません。これはどうしてもできない、お手上げっていうものはありません。ただ、例えば、せりふで話者が非常に多く、さらに、その中の非常に小さい声だけを取り除いてほしいとか、取り出してそれを使いたいという場合は

  • やはり厳しくはなってきますので、なかなかそういった場合は難しくなるかなと。時間をかけて、なるべくそういうものも取り出せるようにやったりはするんですけど、あまりに音量が小さい場合は、なかなか難しい場合があるかなと思います。ただ、今までの常識から考えると非常にクオリティーは高いということだけはいえると思います。

  • 音声分離は不可能を可能にしますと書かせていただきましたが、なんらかのアクシデント、管理不備などにより音声のマルチトラック(ステム)が存在しない映像作品の多言語化を可能にします。今まで進出できなかった国で現地語での放映・公開などが可能になり、その国々のテリトリーの事情に合わせたBGMに置き換えることも可能になります。

  • 昨今、クールジャパンということで、日本のアニメの海外進出、非常に多いと思うんですけれども、日本のアニメ、歴史が非常に長いので、初期の作品で、音声がマルチトラックで残っていないといったもの、結構たくさんあると思うんですよね。そういったものを現地語のアニメ、特に子ども向けなので、現地語で放映することが基本的には普通だと思いますので、

  • 現地語にするときに日本語のせりふを抜き取って、背景音とBGMだけにして現地のアクターさんにせりふをのっけていただいて、現地語で放映することも可能になります。

  • 逆にもし、それをやらなければ今、タイですとか、ベトナムとか東南アジア、非常に日本の企業さん進出していらっしゃって、そちらのほうにもコンテンツ、いろいろ輸出してますけど、これから例えば、中東であるとかアフリカなどにいくときに、必ず同じ問題に突き当たると思うんですよね。そういった国々で放映できることによって生まれる利益っていうのを考えると、非常にばく大なものになりますので、実際に音声を分離することで、新たな利益を生むということになります。また、DVD化する際に許諾が取

  • れていないBGM、またはライセンス料が高額なBGMがあっても、該当BGMを削除することによって、DVD化を実現します。先ほどにも例がありましたが、こちらもDVDにできなかった場合は利益が生まれないわけなんですよね。DVD化させることによって生まれる利益というのを生み出すということになっております。また、最後のエルビスとかの例ですけど、マルチトラックが存在しない音楽作品とか、リミックスなど、

  • 再活用化が可能になるということになります。レコード会社さんにも何社かこういったお話させていただいて、お話伺ってきたんですけれども、もともとレコーディングってマルチトラックのテープで取ってたりとかするんですけれども、

  • テープの時代は、逆にちゃんと残っているんです。ただ、プロトゥールズが今もうほとんど使われていますが、プロトゥールズが導入されてきたくらいのときに、

  • 管理体制の不備があって、実はマルチがないんですっていう、結構有名な曲たくさんあるんですよね。90年代とか、その辺ぐらいの曲、非常に多いんですけどそういった音楽作品のリミックスをしたいんだけども、マルチトラックが残ってないのでボーカルだけ取り出すことができなかったという場合にも活躍、このサービスが適用できますので、ぜひもしそういったお話ありましたら、私のほうにご相談いただければと思います。こういった不可能を可能にするということで存在しなかった利益を音声分離は創出しますということになります。

  • 以上、ご紹介をさせていただきまして、私、ソニックワイヤチームのウェブサイト、クリプトン・フューチャー・メディアで運営してるんですけど、そこのチームリーダーをやっております。ソニックワイヤーのサイト、ちょっとご覧いただいて、

  • これが、先ほどのAPSの話なんですけど、ウェブサイトのほうにも載っておりますので、もし、先ほどの「Sly And Tweety」とかエルビスの例も、ソニックワイヤーのほうでチェックしていただくことも可能ですので、見ていただければと思います。私のほうからは以上になります。